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チャーリーとチョコレート工場
CHARLIE AND THE CHOCOLATE FACTORY
(2005年/アメリカ、イギリス/ワーナー/日本公開2005年/上映時間115分)
【監督】ティム・バートン
【製作】ブラッド・グレイ、リチャード・D・ザナック
【脚色】ジョン・オーガスト
(ロアルド・ダール作の本に基づく)
【作詞】ロアルド・ダール
【作曲】ダニー・エルフマン
【音楽】ダニー・エルフマン
【振付】フランセスカ・ジェインズ
【撮影】フィリップ・ルースロ
【出演】ジョニー・デップ、フレディ・ハイモア、デイヴィッド・ケリー、ヘレナ・ボナム・カーター、ノア・テイラー、ミッシー・パイル、ジェームズ・フォックス、ディープ・ロイ、クリストファー・リー ほか
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「ウォンカ」チョコレートを買って当たる金のチケットで、貧しい家のチャーリー(フレディ・ハイモア)を含む5人が、保護者とともに秘密の工場見学に招待された。工場主のウォンカ(ジョニー・デップ)が案内するが、子どもたちは次々と勝手な行動をとり……。 |
ロアルド・ダールによる同じ原作を映画化した『夢のチョコレート工場』(1971)から30年あまり。21世紀のチョコレート工場は、さすがに先進的です。終わりのほうで出てくるガラスのエレベーターも、デザイン・性能ともに、「わあ、すてき」というより「す、すごい……」です。金のチケットが当たった子どもたちも、よりいっそう小生意気に見えるのは気のせいでしょうか。
ストーリーは『夢の〜』とほぼ同じですが、チャーリーの家族についての設定など、ちょっと違うところもあります。なかでも大きく違うのは、ウィリー・ウォンカとその父親(クリストファー・リー)の関係が描かれているところ。これによって、『夢の〜』で描かれた正直さや心の優しさだけに加えて、そのもとになっている家族、というものにより焦点が当てられているように思います。
『夢の〜』のジーン・ワイルダー版ワンカには、奇人変人ぽさのなかに威厳があり、成熟した大人の雰囲気も漂っていましたが、こちらのジョニー・デップ版ウォンカは、しばしば少年時代のフラッシュバックに見舞われたり、自分の工場のアトラクションに自分ではしゃいでいたりと、未熟なところのほうが目立ちます。が、それもこの映画のテーマには必要な設定だったようです。
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そして、忘れちゃいけないウンパルンパ(忘れようにも忘れられない)。小さな全身にあふれんばかりのパワーをみなぎらせて、工場内のあちこちでしっかりと仕事をこなす姿は頼もしいことこのうえないですが、なんといっても歌とダンスが傑作。故郷ルンパランドにいたときからカカオの恵みに感謝して踊りを捧げていたウンパルンパたちなので、リズム感もいいし、アピール力もすばらしい。彼らが歌い踊るシーンの数々が、本作最大の見どころといっても過言ではないでしょう。『夢の〜』では役者さんがひとりひとり演じていたのに対し、本作ではCGの恩恵により、ディープ・ロイという役者さんがひとりでこなして、まあとにかく魅了してくれます。「理屈抜きで楽しいのがチョコさ」とチャーリーは言いましたが、楽しいのはチョコだけじゃなかった。ほんとうに、最後まで油断できない活躍ぶりです。
工場見学の途中で子どもたちは一人また一人ととんでもない目に遭いますが、自分の名前が入った即興ソングをウンパルンパに歌って踊ってもらえると思うと、なんだかうらやましくなってきます。歌詞ではボロクソに言われますが、よくよく考えてみればめったに味わえない大サービスでは? しかも、さわやかポップスからギンギンのハードロックまで、幅広いジャンルをカバーしているので、どんな作風でくるのかドキドキわくわく(代表的なロック・アーティストたちを模した「マイク・ティービー」Mike Teavee が最高に生かしてます)。チャーリーだけはまともなので、歌ってもらえなくて逆に気の毒なほどです。
こうした歌を含めて音楽を担当しているのは、ティム・バートン監督作品の大半に貢献しているダニー・エルフマン(バートン作品以外にもたくさんの映画音楽を手がけていますね。オープニングでいきなり震い泣きさせられることがこれまで多々ありました)。工場を訪れた子どもたちをオーディオ・アニマトロニクスでお出迎えする「ウォンカズ・ウェルカム・ソング」Wonka's Welcome Song も、いったん耳にするとなかなか脳裏を離れない1曲です。
『シザーハンズ』(1990)、『エド・ウッド』(1994)などで独特の世界を作り出してきたバートン&デップの作品ということもあって、期待度も注目度もかなり大きかったようです(このふたりはのちに『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(2007)も)。クルミの殻を割り続けるリスたちのシーンも話題になりましたね。ロアルド・ダールの原作の魅力を生かしつつ、『夢の〜』とはまた一味ちがった見ごたえある一品だと思います。
ナレーションが『アニー』(1982)でインド人召使いのプンジャブ、『ドリトル先生不思議な旅』(1967)では島の偉い人、ウィリアム・シェークスピア十世を演じたジェフリー・ホールダーであることも、ミュージカル映画ファンとして見逃せない情報です。
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